ツールの使い方 ~ 1.株価分析シート ~

「KabuYomi」ツールにおける[ 1.株価分析 ]シートの使い方について解説をします。

[ 1.株価分析 ]シートの主な役割とは?

このシートは「KabuYomi」ツールに取っての言わば「頭脳」とも呼べる存在のシートであり、次の3つの重要な役割を兼ね備えています。

[ 1.株価分析シート ]における3つの役割

 ・役割①:各種基準値の設定
 ・役割②:株価分析
 ・役割③:検証時のデータ表示設定

役割①と役割②は「KabuYomi」ツールに取って必須の役割となるため、解説を読んでいただく必要があるのはもちろんのことですが、株価検証を実施する場合にしか使用しない役割③についても解説を読んでいただき、その役割を理解された上で取捨選択をしていただければと思います。

役割① 各種基準値の設定方法

これは株価データの入力後に実施していただく最初の作業となるのですが、各種分析で使用される基準値を設定しておく必要があります。

その対象となるのは次の一覧に記載していますが、全部で16個ありますのでご確認ください。

設定項目リスト

 ・移動平均線:日数 × 6個
 ・クロス  :日数(短期 × 1個・中期 × 1個) × 3組
 ・始値   :順位(日数) × 1個
 ・終値   :順位(日数) × 1個
 ・出来高  :順位(日数) × 1個
 ・推移   :差額(日数) × 1個

設定する場所は画像1における赤い点線枠で囲まれた部分となり、対象となるセルは周りのセルよりも色が濃くなっていますので、すぐにお分かりいただけると思います。

画像1 色の濃いセル

記事10(画像10-1)

 

対象のセルはどれもリスト形式となっており、1~75までの数字を選択できるようになっていますので、任意の値を選択してください。

特に移動平均線に関しては、その値が[ 2.株価情報 ]や[ 6.検証管理 ]シートにも反映される仕様となっていますので、蔑ろにすることはできません。

ですがもし、特にこだわりがなく、設定値を決められないという場合には、デフォルトで入力されている値をそのままご利用いただいても結構です。

値は全て「KabuYomi」ツールでバランスよく分析をするための推奨値となっていますので、分析初心者の方にはお勧めです。

いずれ分析にも慣れてくると改めて値を変更してみたくなると思いますが、変更はいつ実施していただいても問題ありませんので、その際には色々と試していただけますでしょうか。

役割② 株価分析の方法

おそらくこれこそが一番関心を持たれる機能になると思われますが、「KabuYomi」ツールで対応できる分析方法は多岐にわたりますので、ここでご紹介するのはほんの一例とお考え下さい。

中でも一番基本的な分析方法となる、「移動平均線の並び」による分析方法をご紹介させていただきます。

これは過去データから、現状の「移動平均線の並び」と同じ状態を洗い出し、過去では株価がその後どのように変動していったのかを知る分析方法となります。

原理は至って単純であり、分析結果もその銘柄に特化した集計データとなりますので、試す価値はあると思います。

手順1 最新データを確認する

画像2の赤い点線枠で示した[ 状況パート ]と記載されたセルをクリックする。

※対象箇所は最新データへのリンクになっています。

画像2 最新データへのリンク

記事10(画像10-2)

 

手順2 フィルターを掛ける

画像3の赤い点線枠(移動平均線欄)において、分析対象とする日付の順位欄(青い点線枠)のフィルター機能を使い、最新データと同じ値を選択する。

画像3 フィルター機能

記事10(画像10-3)

 

※今回は「5日」と「25日」と「75日」でフィルターを掛けていますが、状況に合わせて変更してくみてださい。(例えば完全一致で分析したいのでであれば、全ての日付線でフィルターを実施してください)

手順3 分析結果を確認する

画像4の赤い点線枠を確認し、ここに表示されている件数が、過去に同じ状態が発生した件数となります。

画像4 過去に発生した同じ状態の件数

記事10(画像10-4)

 

次に画像5の赤い点線枠を確認し、ここが部分が分析結果となります。

画像5 分析結果

記事10(画像10-5)

 

この結果では、株価がプラスになった割合が65%で陽線となったのが70%と出ていますので、過去ではこの状況になると「株価がプラス方向に動くことの方が多かった」ということが分かります。

最後に画像6の赤い点線枠の部分を変更し、青い点線枠にて2日後、3日後と株価の推移を確認してください。

※ここに表示される金額は、対象となる状況が発生してからの累計値となります。

画像6 推移の変更

記事10(画像10-6)

 

以上が「移動平均線の並び」による分析方法となります。

ですが、これが全ての銘柄に通用する分析方法とはなりませんので、その点はご注意ください。

銘柄にはそれぞれの特徴があり、値動きやその法則性が異なりますので、その銘柄に合った分析方法を見つけなければなりません。

ですのでこの「KabuYomi」ツールを活用し、是非ともご自身の手で取引銘柄に最適な分析方法を見つけてみてください。

役割③ 検証時のデータ表示設定

これは先にお伝えしたように、「取引検証」を実施しているときにしか使用しない機能となります。

そのため人によっては全く使わない機能となるのですが、「取引検証」そのもはゲーム感覚で楽しむことができますので、暇がある時などに試してみるのも悪くはないと思います。

何しろ、分析目的で「KabuYomi」ツールを使用しているのであれば、使用条件の一つとなる「株価時系列データ」は既に入力されていることなりますので、後は操作一つで「検証モード」に切り替えることができるからです。

操作する場所は画像7の赤い矢印が示すチェックボックスであり、ここにチェックを入れるだけとなります。

画像7 「検証モード」の切り替え操作

記事10(画像10-7)

 

「検証モード」に切り替わると一覧のデータは1000件までしか表示されなくなり、画像8の赤い点線枠部分の検証時用エリアで表示設定のマークを入力しなければ、表示データ件数を増やすことができなくなります。

画像8 表示データ件数を増やす操作

記事10(画像10-8)

 

これは取引検証時に、先のデータを見えなくする工夫となっているのです。

そうすることによって分析も表示されている分までしか対応できませんし、取引検証の結果を確認する際も、示設定のマークを入力を入力するだけですぐに確認することができるからです。

ちなみに、この表示データ件数は取引検証で使用する[ 5.検証情報 ]シートや[ 6.検証管理 ]シートと連動しており、「検証モード」時には[ 2.株価情報 ]シートのチャートが非表示になるようにしてありますので、先の展開が見えてしまうという恐れもありません。

しかも、表示設定のマークは「通常モード」では何の効果もないため、「検証モード」用のチェックを外せばすぐにもとの状態に戻せます。

つまり、モードの切り替えに余計な手間は掛かりませんので、是非とも一度は試していただきたいのです。

以上が[ 1.株価分析シート ]における3つの役割についての説明となりますが、このシートにはそれだけではなく、他にも様々な機能が備わっておりますので、それらについては「分析」カテゴリーの記事を参考にしていただきたいと思います。